【報告】春日部の大凧「高麗郡建郡1301年」寄贈される
5月13日(土)、一般社団法人高麗1300高麗郡建郡1301年と書かれた大凧が、(一社)高麗1300に寄贈されました。
これは、世界文化遺産細川紙技術保持者で埼玉県伝統工芸士の谷野裕子さん(ときがわ町在住)から大野松茂理事長に贈られました。谷野さんが和紙を提供している春日部市庄和地区の「庄和大凧文化保存会」の皆さんが製作したもので、高さ180㎝、幅140㎝の大きな凧で、高麗郡と書かれた上に「建郡1301」年と記されています。
もちろん、谷野さんが漉いた細川紙です。和紙ならではの風合いがあります。
(一社)高麗1300定時総会のあとの親睦会で、谷野さんをお招きし、お披露目しました。
谷野さんは、NHKラジオ「ラジオ深夜便」のふるさとリポーターを務めた際に、ディレクターで(一社)高麗1300の大澤芳文理事と高麗郡建郡1300事業の取材をしたのがきっかけとなりました。谷野さんは「和紙の技術も大陸から伝わってきたもの。高麗郡建郡1300年の歴史と通じるものを感じました」「これからも高麗郡地域の飛翔の力になってください」と挨拶されました。また、大野理事長は「歴史的に深いつながりのある伝統の和紙で、1301年という新しい一歩を刻んだ大凧は、次の時代に希望をつなぐ素晴らしい励ましをいただいた」と感謝の意をのべました。
「高麗郡建郡1301年大凧」は、5月16日(火)に行われた神恩感謝祭で、大野理事長と谷野さんにより高麗神社へ奉納しました。
高麗神社へ足を運んだ際には、ぜひご覧ください。
なお、詳しくは地元情報満載の「文化新聞」(5月23日付 第19582号)記事をご覧ください。
春日部の大凧あげ祭
高麗郡大凧が完成し、祭り会場に展示するとの連絡を受け、5月5日、大澤理事が祭会場を訪ねました。会場に飾られた高麗郡大凧に感激。下若組のみなさんの勇壮な大凧上げを間近で見学し、感動!
世界文化遺産の細川紙がこの大凧になって大空を舞う姿を見て、感慨深いものがありました。
保存会のみなさま、ありがとうございました。
毎年5月3日と5日に、春日部市西宝珠花の江戸川河川敷で行われている。保存会は上若組と下若組に分かれており、それぞれが凧をあげる。大凧は縦15m横11m重さ800㎏。引手は200人あまり。風速6メートル以上の風がないと上がらないという。
江戸時代後期、宝珠花(ほうじゅうばな)は、江戸(東京)への舟運で栄えた地域です。江戸時代後期に、数十の凧をあげて繭の豊作を占ったのが始まり。やがて旧暦5月の端午の節句に周辺の男子出生のお祝いとして、子どもの名前や紋章を書いた大凧、小凧を作って、凧あげ祭りをしました。また、一部では、凧合戦も盛んだったようです。そのころから凧の形も大型になり、共同であげるようになりました。そして明治の初期には現在の大凧の半分くらいの大きさになり、中期には現在の大きさになりました。
来年ぜひ訪ねてみてはいかがですか?