【報 告】秋晴れの下、古代の大規模窯跡群を巡る 第9回高麗のふるさと歴史ウオーク 10/25
何と言っても1年ぶりの歴史ウオークとなりました。
10月25日(日)、午前9時に東武東上線高坂駅西口をスタート、約5km先の鳩山町多世代活動交流センターへ向かいました。新型コロナウイルス感染防止対策として、募集人数を30人に限定したため、早々と募集を締め切ることになり、ご参加いただけない方も多数いらっしゃいました。何卒ご容赦ください。
鳩山町多世代活動交流センターの2階には「出土品展示室」があり、鳩山町内で発掘され出土した遺物を見ることができます。今回は、鳩山町教育委員会にご協力いただき、学芸員の手島さんが、現地の解説も含めて案内してくださいました。また、文化財の中島さんも車でついてくださり、現地でパネルなどを用意するなど、一日お付き合いくださいました。
出土品をじっくりと見学した後、いよいよ現場、窯跡を巡ります。この日は見事の秋晴れとなり、雲一つない青空の下、足取りも軽やかになります。農村公園で昼食をとったあと、すぐ近くの赤沼古代瓦窯跡へ。ここは窯跡一基が小屋で囲い保存されており、中を見ることができます。埼玉県内で最古級の坂戸市の勝呂廃寺(第3回で見学)の瓦を焼いたそうです。
続いて、道すがら石田1号窯跡、そして石田国分寺瓦窯跡を見学しました。武蔵国分寺創建時の瓦を沢山生産していました。
こちらは、雷(いかづち)遺跡です。今は中学校のグラウンドになっています。武蔵国分寺瓦の工房跡が5基見つかっています。瓦を成形する工場だったのでしょうか。
雷遺跡から北へ向かうと金沢窯跡があります。曹洞宗金澤寺の西側になります。ここでも須恵器など生産していましたが、国分寺創建時には、瓦専用となったそうです。
秋深まる谷津を歩き、新沼窯跡へ。26基の窯跡等が見つかっています。ここでは、武蔵国分寺創建期とその後の補修期の瓦を集中的に生産していました。武蔵国21郡中、16郡の郡名を記した瓦も出土しています。現地では窯跡を竹で囲ってあり、当時の窯焼きの様子をイメージできます。
最後に、能瀬ケ沢窯跡をめぐり、妙光寺に立寄りゴールの越生駅へ向かいました。駅へは16時に到着、参加者の皆さん無事帰路につきました。
今回は、約14.4kmを歩きながらの遺跡(窯跡)巡りとなりました。さすがに新沼窯跡の見学後、疲れが出てきていた様子でした。最後まで皆さんお疲れさまでした。
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次回は、2021年3月に第10回高麗のふるさと歴史ウオークを実施します。2020年3月に企画していた「高麗郡家から武蔵国分寺へ歩こう」にチャレンジします。日高市から国分寺市まで2日間で歩きます。1日目は、JR武蔵高萩駅~所沢駅。2日目は、所沢駅から武蔵国分寺跡です。新型コロナウイルス感染状況によりますが、是非とも実施したいと考えております。改めて募集のご案内を2月頃に掲載いたしますので、皆様のご参加お待ちしております。