古代の武芸に酔いしれる!馬射戲
高句麗壁画の武芸を再現
第2回高麗王杯「馬射戲」騎射競技会
古代の高句麗古墳壁画に描かれ、馬上から矢を連射する競技「馬射戲」が11月24日、高麗神社に近い牧場で開催されました。建郡記念事業として高麗王杯「馬射戲」騎射競技会の名称で開かれるのは、昨年に続き2回目です。
今年は、韓国から6人の選手を迎え、日本からは宮川昇選手が出場しました。韓国選手団には、ベテラン勢とともに10代の大学生、高校生の若手選手もいます。メンバーでは唯一の女性選手でもあるジャン・スアさんは17歳の高校生です。
この日の会場は、雲ひとつない快晴に恵まれ、午前中から大勢の観覧客が訪れました。会場では、競技のほかに韓国の伝統芸能「サムルノリ」の演奏、女子栄養大学の学生らによる「高麗美舞体操」の披露などがありました。
馬射戲は、30メートル間隔で並んだ5つの的を疾走する馬上から射抜く競技です。的は60センチ、40センチ、20センチの3種類があり、回を進めるごとに小さくしていきます。アジアからヨーロッパまで広く伝わる馬に乗って矢を射る競技のルーツともいわれています。
全力で疾走する馬を操りながら、選手たちが見事、小さな的を射抜くたびに、観客からは大きな拍手が起こりました。競技では厳しい表情の選手たちでしたが、休憩時間には気さくに記念写真の撮影に応じるなど、日本の観客との交流を楽しんでいるようでした。
今回は、日本の宮川選手が優勝を飾りました。競技終了後、高麗神社境内で表彰式が行われました。7色の優勝マントをはおった宮川選手は、ガッツポーズで声援にこたえました。
表彰式を終えた宮川選手は「人生で最高の1日でした。本当にうれしい。これをはずみに馬射戲の普及に努めます」と話しました。
また、この日は高麗神社でも馬文化をテーマにした歴史講演会、地元物産・飲食の出店、騎射文化展示コーナー、ステージイベントなどが行われ、終日、たくさんの人出でにぎわいました。
記念事業委員会では、これからも馬射戲が地域の新たな名物イベントとして長く続けられるよう取り組んでいきます。ご協力をお願いします。