【授賞式は5/30開催】第8回渡来文化大賞・三賞が決定! 大賞の該当作なし 奨励賞1作、啓蒙賞2作に
第8回渡来文化大賞・授賞式は、5月30日(土)に、高麗1300総会終了後(14:00頃)に開催します。会場は、高麗神社・参集殿2階大広間です。出席対象者は高麗1300会員と関係者になります。
日本高麗浪漫学会 高麗澄雄記念
『第8回渡来文化大賞』授賞者決定
高麗1300と日本高麗浪漫学会は、日本高麗浪漫学会 高麗澄雄記念「第8回渡来文化大賞」(対象業績期間:2023年1月1日~2025年12月31日、締切り:2025年12月31日)への募集を広く実施したところ、多数の応募を頂戴しました。誠にありがとございました。
2026年3月5日(木)、横浜市歴史博物館会議室において、渡来文化研究大賞並びに奨励賞、啓蒙賞の選考委員会(鈴木靖民委員長)を実施し、5人の選考委員の先生方に広角的専門的にご審議いただきましたところ、以下の選考結果となりました。
なお、第8回渡来文化大賞授賞式は、5月30日(土)、高麗神社に於て開催いたします。(当会会員および関係者の皆様には追ってご案内いたします)
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<渡来文化研究大賞(0件)>
いろいろな視点より慎重に審議、検討したが、今回は残念ながら「渡来文化研究大賞にふさわしい論著はない」とした。
<渡来文化研究奨励賞(1件)>
主税英德 著
『高麗陶器の考古学』
同成社 2025年2月10日発行
≪授賞理由≫
新羅のあと朝鮮王朝のまえの10~14世紀の高麗時代における韓国の陶器を出土する遺跡、多種多様な陶器について、悉皆的に資料を集め、調査、研究を整理、検討する。ついで日本の北部九州、奄美、沖縄に関しても論究する。韓国では楊広道〈現在の京畿道、忠清道〉、慶尚道、全羅道〈沈没船を含む〉、日本ではカムィヤキをも含んで、時期区分し、12世紀を画期とする。韓日における高麗陶器の研究状況と課題を踏まえ、器種〈大型壺など〉、編年、生産、窯構造、消費、用途を細かく整理、検討し、韓国と日本という双方の比較の意識もうかがわれる。基礎的な資料操作は丹念であり、文献研究の成果も参照している。しかし新たな史実の追究はあまり深くなく、結論は穏当であるにしても、やや物足りなさを覚える。年代を特定しうる資料が多くなく、全体の歴史的位置付けが弱い点が否めない。今後の研究の深まり、広がりに期待したい。
この著書は渡来文化研究の奨励賞にふさわしいものである。
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<渡来文化研究啓蒙賞(2件)>
河添房江 著
『紫式部と王朝のモノを読み解く ~唐物と源氏物語~』
角川ソフィア文庫 KADOKAWA 2023年10月25日発行
≪授賞理由≫
平安時代の王朝文化の世界を、源氏物語以下の文芸作品に見られるガラス、陶器、毛皮、紙、ペット,調度等の唐物、すなわち中国、朝鮮、渤海由来の珍奇な外来文物を博捜してバランスよく掲げる。本人やほかの専門家の学問的基礎を踏まえて、読者に従来知られていなかった古代文化の側面を多数照射し具体的に提示した意義は大きいものがある。先年刊行の選書の改訂増補版であり、学術書でないが、学界、一般の読者に与える影響、意義は評価される。 よって、この著書は渡来文化研究の啓蒙賞に値する。
河内春人 著
『ユーラシアのなかの「天平」 ~交易と戦争危機の時代~』
角川選書 KADOKAWA 2024年8月29日発行
≪授賞理由≫
奈良時代、8世紀半ばの天平期を基軸にすえて日本古代の国家、社会〈人々〉によって推し進められた対外関係、海外交流を最新の新出資料や成果を盛り込んで著者が独自に概観して描きなおした選書である。長安、洛陽、遣唐使、波斯〈ペルシャ〉、墓誌、留学生、買新羅物解をはじめ、対外交流の数々について述べるが、広げて東アジア、さらに東部ユーラシア論を紹介する。直接、渡来や移動への考察、提示はあまり窺われない。選書の性格上か突っ込んだところが少ない。「天平」という時代設定の確かな説明や東アジア、東部ユーラシアの地域設定の具体的検証など不十分なところが見受けられる。しかし、学界で最先端の調査、研究を摂取する点は評価されてよいだろう。この著書は渡来文化研究の啓蒙賞にふさわしい。
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<選考委員会>
~渡来文化大賞選考委員会委員(敬称略)~
鈴木靖民(委員長):國學院大學名誉教授
早乙女雅博(副委員長):東京大学名誉教授
佐藤 信 :東京大学名誉教授・横浜市歴史博物館館長
李 成市 :早稲田大学名誉教授
酒井清治 :駒澤大學名誉教授
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令和8年4月1日
<主催> 高麗1300 会長 大野松茂
日本高麗浪漫会 会長 新井孝重






