【高麗郡情報】研究例会で「須恵器・金属製品・機織り」について報告(山梨)7/27(土)
積石塚・渡来人研究会(山梨県)
第7回研究例会
今年度の共同研究テーマ「 渡来人と技術・開発」をめぐって、 県内の研究者3名による報告を用意しました。今回は、中国大陸・ 朝鮮半島からの渡来人によって日本にもたらされ、普及・ 発展した技術の代表格と言える「須恵器・金属製品・機織り」の3 点セットについて、議論・検討を深めたいと思います。
日 時:2019年7月27日(土)13:00~16:30
会 場:山梨県立図書館 交流ルーム101
甲府駅北口徒歩3分(甲府市北口2丁目8−1)
資料代:500円 ※事前申込み不要
<報 告>
笠原みゆき氏(山梨県埋蔵文化財センター)「須恵器― 新たな器の出現―」
北澤宏明氏(山梨県埋蔵文化財センター)「金属製品― 平林2号品の副葬品から―」
末木健氏(山梨県考古学協会及び当研究会会長)「機織り― 古代甲斐国の紡織―」
お問い合わせ先
積石塚・渡来人研究会 事務局 set.ken.ymns@gmail.com
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須恵器では、古墳時代後期から操業された大規模な須恵器窯跡「 御座田遺跡」(韮崎市)が近年発見されたことをきっかけに、 初期須恵器の伝播からどのように生産体制が整備されていったのか の検討が必要となっています。また、 古墳時代後期の多様な木製品が大量に塩部遺跡(甲府市)から、 国内最古級の高機(絹織物生産具)の部材の一部が確認され、 あらためて塩部遺跡の性格や甲斐の紡織生産の技術が注目を集めて います。これら近時の発掘調査の成果をふまえて、 古墳時代の土器・布の生産の具体相に迫りたいと思います。また、 西関東連絡道路の建設に伴い緊急発掘された「平林2号墳」( 笛吹市) 出土の豊富な副葬品遺物のなかに金銅製冠飾が含まれていることが 「再確認」され、 この古墳の被葬者がどのような人物であったかについても再検討の 必要があります。
文献上からも古墳時代には、陶作部(すえつくりべ)・韓鍛冶部( からかぬちべ)・錦織部(にしごりべ)・服部(はとりべ) などと呼ばれる渡来系技術集団が日本列島各地にいたことが知られ ており、全国的な研究水準、 および朝鮮半島での関連遺物の出土事例なども視野に入れて、 甲斐国内における「渡来人と技術・開発」 の実態を解明する出発点にできればと考えています。
文献上からも古墳時代には、陶作部(すえつくりべ)・韓鍛冶部(
多数お誘いあわせのうえ、
山梨県考古学協会末木健会長の研究に関わる記事「国内最古級絹織り機か」(山梨日日新聞6月12日付)が掲載されました。