【報 告】第5回歴史シンポ・高麗郡三廃寺創建時期で激論!?

【報 告】第5回歴史シンポ・高麗郡三廃寺創建時期で激論!?

第5回高麗郡建郡歴史シンポジウムは、12月3日(日)日高市生涯学習センター視聴覚室で開催し、116名の参加を得て会場は熱気に包まれました。

会場の日高市生涯学習センター視聴覚室

主催者挨拶をする大野松茂・高麗1300理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年まで高麗郡建郡1300年にまつわる全般的な謎についてシンポジウムを開催してきましたが、今回は高麗郡の3廃寺について焦点を絞って議論を深めました。参加者116名の中には東京都をはじめ、茨城県や神奈川県、群馬県など関東各地からの参加も多く、当地域の高麗郡の歴史に対する関心の深さが伺われました。

テーマは「高麗郡の古代寺院の謎を語る!~女影廃寺・大寺廃寺・高岡廃寺~」

 

会場は歴男歴女でほぼ満席

講演1では、日本高麗浪漫学会会長で元国士舘大学教授の須田勉先生の「女影廃寺と大寺廃寺の性格を探る」が、講演2では、日本高麗浪漫学会顧問で元埼玉県歴史と民俗の博物館館長の高橋一夫先生が「高岡廃寺の性格を探る」と題して講演しました。

須田 勉先生

高橋一夫先生

 

 

 

 

 

 

 

 

また、パネルディスカッションでは、講演した両先生に加えて、元光栄基財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団調査部長の昼間孝志先生、日高市教育委員会文化財室の松本尚也先生も登壇し、三廃寺に関するそれぞれの見解を述べました。途中意見が別れる場面もあり、会場の歴男歴女は先生方の議論に聞き入っていました。

激論?のパネルディスカッション

先生方の見解が別れる場面も

 

 

 

 

 

 

 

 

当日会場に足をお運びくださった皆様、誠にありがとうございました。

<まとめ>

1 これまで高麗郡三廃寺(女影廃寺・大寺廃寺・高岡廃寺)を同時に議論することはありませんでした。それぞれの寺院としての性格の違いと、その関連性について具体的に議論を深めることができ、今後の研究課題をさらに深めることができました。

2 三廃寺の創建期について、8世紀中期とするか、9世紀とするか、遺物・集落状況・高麗福信の活躍等を鑑みても、シンポジウムに登壇された先生方の見解が別れるということが明確となりました。

3 高麗郡のような二郷しかない小さな郡に、三つもの寺院が存在したこと自体が異例のことであり、その特殊性についても今後も追及してゆく必要があることがわかりました。

 

<お知らせ>

2017年度日本高麗浪漫学会事業

第1回高麗郡中世歴史講演会

日 時:2018年3月24日(土)13:30~16:20

会 場:日高市生涯学習センター2F視聴覚室

テーマ:(仮)武蔵国および高麗郡における中世武士の実態に迫る!

講 師:櫻井 彦(さくらいよしお)先生 宮内庁書陵部文書研究員・文学博士、1964年生まれ

参加費:一般700円/高麗1300会員500円

定 員:150名

申込み:2月6日より(一社)高麗1300事務局にて受付開始

申込方法:ホームページ申込フォーム、E-mailまたは電話にて先着順に受付けます

お問い合わせ:(一社)高麗1300事務局へ 電話042-978-7432