【報 告】加藤、金両氏が記念すべき第1回受賞 渡来文化大賞(奨励賞)表彰式で 5/11(土)

【報 告】加藤、金両氏が記念すべき第1回受賞 渡来文化大賞(奨励賞)表彰式で 5/11(土)

(第一回)日本高麗浪漫学会 高麗澄雄記念「渡来文化大賞」受賞者表彰式行われる!

 

日本高麗浪漫学会 高麗澄雄記念「渡来文化大賞」の受賞者の表彰式を、5月11日(土)午後、高麗神社参集殿を会場に開催しました。昨年の5月から募集、3月の選考委員会(鈴木靖民選考委員長ほか4名)で受賞者が確定していたものです。併せて名称も趣旨をさらに明確に表現しようと、「日本高麗浪漫学会奨励賞」から変更しました。なお、高麗澄雄氏は高麗神社前宮司で、生前渡来文化研究に深い関心を持ち研究の進展を願っていらっしゃいました。

この賞は、古代渡来文化研究の活性化と更なる発展・普及のために設けられた賞で、第一回目は、次のお二人の研究者が受賞しました。

 

表彰式で挨拶する(一社)高麗1300大野理事長

日本高麗浪漫学会須田会長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渡来文化研究大賞:加藤謙吉(かとうけんきち)氏 著書『日本古代の豪族と渡来人~文献史料から読み解く古代日本~』(2018年2月発行 雄山閣)

※研究評価・・これまで長年にわたり取り組んできたライフワークと称すべき古代の渡来人研究を踏まえて、さらに新出の資料に基づいて新境地を拓いており、渡来文化および渡来人研究の総決算とも言える最先端の成果を示す研究で、今後の研究を進める上で多くの示唆に富む業績である。(選考結果の評価より、簡略抜粋)

大賞を受賞した加藤謙吉先生

加藤先生と大野理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渡来文化研究奨励賞:金 宇大(きむうだい)氏 著書『金工品から読む古代朝鮮と倭~新しい地域関係史~』(2017年3月発行 京都大学学術出版会)

※研究評価・・考古学の立場から4~6世紀の、二種の金工品(垂飾付耳飾、装飾付環頭大刀)について、古代朝鮮各国と日本各地との関係やネットワークを示す政治性を帯びた資料として捉え直し、文献に依拠しない精緻な考察により、大加耶や百済からへの技術伝播、朝鮮各地から日本(倭)への移入、日本での渡来工人による製作など具体的な考察をしている。業績は独創的で優れており、将来、ほかの関連する遺物、遺跡について同様の研究方法が期待される。(選考結果の評価より、簡略抜粋)

受賞した金宇大先生

金先生と大野理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お二人には、大野松茂(一社)高麗1300理事長から賞状と賞金が手渡されました。選考結果の講評が発表された後、研究成果についてのミニ講演会が開かれました。両氏とも中身の大変濃いお話をされ、聴講した参加者一同、大いに刺激されました。受賞したお二人の、今後の活躍が期待されます。

 

受賞者(右:加藤先生、左:金先生)